アルツハイマー病と診断されたら
はじめに
記憶の消失への対処
自分の感情への対処
将来に向けた計画
はじめに
アルツハイマー病は,脳に緩やかな元に戻らない変化をもたらします。 このような変化は,記憶および決断力に問題を起こします。 あなたはこれまでに自覚した変化について,心配したり不安に感じたりしているかもしれません。
安心感を高め,そして行動力を保ち,変化に対処するためのヒント,そしてこれから迎える年月をできる限り良質なものとしていくためのヒントをこちらでご紹介しています。
記憶の消失への対処
昔の出来事なら明白に覚えているものの,最近の出来事は簡単に忘れてしまうかもしれません。 時間の経過を把握したり,人を覚えていたり,正しい言葉が見つからないこともあるでしょう
ヒント:
- 自分自身を含めた人々の名前,電話番号,住所を書き留めたノートを持ち歩きましょう。
- 食器棚や引き出しに,その中身を示した言葉や写真のラベルを貼りましょう。(例:お皿や銀食器,セーターやソックスなど)。
- 普段会う人々の写真のセットを用意し,それぞれの人の名前と職業をラベルしておきましょう。
自分の感情への対処
アルツハイマー病による変化と共に生活していくにあたり,これまでにはなかった様々な感情を引き起こすことがあります。 このような感情は,アルツハイマー病に対する正常な反応です。
ヒント:
- アルツハイマー病のために,自分の制御が効かなるような気持ちになるかもしれません。 周りの人にそれを話すことで,癒されることもあります。
- 怒りを覚えることは自然なことです。 サポートグループに参加したり,アルツハイマー病について理解しているカウンセラーと話すことも助けになることがあります。
- アルツハイマー病が生活にもたらす変化に直面した際に,悲しく感じることもあるでしょう。 友人や家族と時間を過ごしたり,楽しいと思うことをすることが助けになる場合もあります。
将来に向けた計画
あなたが経験している症状は徐々に進行し,さらなる助けが必要となってきます。 変化がどのように,またはいつ起きるかということを予想することはできません。 あなたの居住環境の手配,法的および財政的事項について,アルツハイマー病のなるべく早い段階のうちに取り決めておきましょう。
ヒント:
- 住みたい場所,また誰と住みたいかを家族と話し合い,さらなる介護が必要となったときのために備えましょう。
- 財政的事項があなたの信頼する人物,例えば配偶者,子供,あるいは親友などによって取り扱われるよう手配しましょう。
医療意思決定があなた自身で不可能になったときに誰が行うかについて,考慮しましょう。 この人物は医療意思決定および将来の居住環境についてのあなたの希望を理解しているべきです。
次項: 介護者
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